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半日コースで山から海から天橋立を体感

みなさんは、死ぬまで必ず見ておきたい日本の名勝地の3つ、「日本三景」を答えられるかな?
なぜか全部が海に面していて、海が大好きなわたしは納得。
今回は、その中の1つ、京都にある「天橋立」にワンコを連れて出かけてきた。
上の質問の答えはコチラ。
- 宮城県の松島
- 京都府の天橋立
- 広島県の宮島

まず、「天橋立」とはどんな場所なのか簡単に説明しておこう。

天橋立とは、幅約20~170m、全長約3.6kmの砂浜に、約8000本もの松林が立ち並んでいるという珍しい地形。
「天にかかる橋」のように見えることからこの名がつけられた。
何千年もかかって生まれた自然の妙を味わえる神秘的な場所だ。
下で紹介するように、展望所から全景を眺めたり、天橋立内を歩いたり、レンタサイクルを借りて走ったり、遊覧船やボートで湾内を巡ったり、海水浴を行ったり、とさまざまな楽しみ方ができる。
ゆっくりと宿泊して天橋立と周辺を遊びつくすのもいいが、ここでは犬連れで半日程度で天橋立を楽しむコースを紹介しよう。
住所&アクセス
ごらんのように、「天橋立」は、車で大阪からは約1時間40分、京都からは約1時間10分、名古屋からでも約3時間と、十分に日帰り可能。
「世界遺産」登録を目指している名勝地だけど、思い立ったらすぐに出かけられる、意外と身近な名勝地なのだ。
天橋立付近の駐車場は1日500~1000円程度。駐車場情報はコチラで。
わたしたちは下で紹介する「天橋立ビューランド」の目の前で駐車し、終日500円のリーズナブルな価格で駐車できた。
天橋立四大展望所
よく写真で見かける天橋立の全景が眺められるビュースポットは主に4つあり、「四大展望所」と呼ばれている。
展望所によってそれぞれ違う顔を見せてくれるので、時間に余裕があれば展望所巡りをしてみよう。

<四大展望所>
- 天橋立傘松(かさまつ)公園(昇龍観)-元祖股覗きの場所。
- 横一文字-天橋立が横一文字に見える
- 天橋立ビューランド(飛龍観)-龍が天に舞い上がるような眺め
- 雪舟観-雪舟の水墨画(天橋立図)に似た構図
1と3の「二大展望所巡り」用チケットの他、レンタサイクル、観光船、バスなどとセットになったチケットもお得に販売されているので事前にチェックしておきたい(各種チケット)。
今回、わたしたちは3の「飛龍観」から天橋立をたんのうすることに。
「天橋立ビューランド」(飛龍観)


ビューランド概要
営業時間 :
2/21~7/20の期間 9:00~17:00
7/21~8/20の期間 8:30~18:00
8/21~10/20の期間 9:00~17:00
10/21~2/20の期間 9:00~16:30
利用料金 :
大人850円(中学生以上)
子供450円(小学生)
ペットはリフトのみ
山上に登るためには、「モノレール」と「リフト」の2つの方法があるが、犬が乗れるのはリフトのみ。


リフトに乗っている所要時間は6分くらい。
飛び降りても大丈夫なくらいな高さだが、高所恐怖症な方はちょっと怖いかも。
わたしも最初は少しドキドキしたけど、だんだんと慣れてきて、前からノンを激写。
犬を連れている場合はリフトを利用せざるを得ないが、それを抜きにしても、リフトをおススメしたい。
緑に包まれ、海風を肌に受けながら眺める光景はまた格別だ(ただし、真夏や真冬はツライ?)
*「リフト」に乗れない方へ
ビューランドのモノレールはペット乗車NGだが、「笠松公園」のケーブルカーでは、ペットケース・ペットカート等の中に入れ、ペットの顔等が出ていない場合は乗車可。
じっとできない危険なコは笠松公園の展望所の方がおススメだね。
股のぞきにチャレンジ
さっそく飛龍観展望所に向かう。
実際に全景を見ると、想像していたよりもずっと長い砂浜だ。不思議な形が面白く、透明感のある海と白い砂浜のコントラストが美しい。

次は「股のぞき」にチャレンジ。
股のぞきとは、股の間から天橋立を見ること。
股のぞきすることで、海と空が逆になってまさしく天にかかる橋のように見える。
単に逆になるだけでなく、科学的には、通常の姿勢と比べて、距離感が薄れて奥行のない平面のように見える「錯視」が生じるという。

ビューランドには計7個の股のぞき台が設置されている。
逆になって、飛龍観の名前どおり、龍が天に舞い上がっていくように見えるのか試してみてはいかが。
回廊で天空散歩
長さ約250m、高さは最大約8.5mの龍の身体をイメージした天空通路。
ここからは全方向360度のパノラマ風景を楽しめる。

ドキドキしながら一歩ずつ歩くわたしと反対に、オトンとノンは軽やかに歩を進める。
(足の裏が緊張で汗まみれになったよ!)
ただし、横の柵は十分な高さがあり、手足が出るスペースもないので、子供もワンコも安全にパノラマを楽しむことができる。

その他の施設
ビューランド内には、以下のように子供向けの遊具も用意されている(別途2~300円程度の使用料要)。


観覧車に乗れば、遠くは栗田半島、宮津市街、松並木の向こうの伊根町まで見わたせる。

メニューの充実した「展望レストラン」はテラス席がワンコOK。
ドリンク&デザートはテイクアウトも可。
残念ながら、訪れたこの日は休業日(涙)。木曜日がお休みなことが多いのでHPで確認しておこう。

園内は整備が行き届いており、ベンチやウッドデッキが各所に置かれている。
こんなお天気の良い日には、木漏れ日の下のベンチでワンコと一服。

知恩寺で知恵を授かろう
ビューランドで空からの絶景を味わった後は、歩いて天橋立へ向かう。
天橋立の鉄道玄関口にあたるのが、京都丹後鉄道の宮津線の「天橋立駅」だ(天橋立へは徒歩5分)。
ちょうど、天橋立駅を発った電車が目の前を通り過ぎた。
一両建てのKTR700形「あおまつ」がカワイイ。

線路を超えると、「知恩寺」が現れる。
雪舟の「天橋立図」(国宝)にも描かれている由緒あるお寺だ。
「三人寄れば文殊の知恵」(平凡な人間でも三人集まって相談すれば、すばらしい知恵が出るものだという意味)ということわざにある「文殊(もんじゅ)」とは文殊菩薩さまのこと。
文殊菩薩は知恵を授ける神様で、この知恩寺は日本の三文殊の1つ。
そのため、受験生や、資格試験や就職試験などを受ける人々に大人気。

参拝させていただいて、わたしも学業?をがんばれるようにお願い。

あたしにも知恵をお授けくださいっ。

松の木に何やら扇形のものがたくさん結びつけられている。
近寄ってみると、「すえひろ扇子」と呼ばれるおみくじだと分かった。扇子を広げてみると吉や凶が分かる。
かわいらしくて持って帰りたいけれど、松の木に結ぶのがルールのようだ。

白砂青松を愛犬とウォーキング
知恩寺を過ぎると、ついに天橋立の入口、「廻旋橋(かいせんきょう)」に立つ。
「廻旋橋」は、陸地と天橋立とをつなぐ橋だ。

「廻旋橋」から「松並木終点」までは約2.5キロメートル(片道徒歩では4~50分、自転車では20分程度の距離)。
松並木終点まで往復するのはちょっとハードかな・・・。
ということで、今回は「天橋立神社」で引きかえすことにした(ここまでで約700m)。

90度回転する「廻旋橋(かいせんきょう)」

どうして「廻旋橋」っていうのかと思ったら、大型の船が通るとき回るんだね。
多いときは日に50回くらい回るらしいけど、残念ながら今日は見られそうにないね。

橋の下を通過できない大型船舶が通るときは、こんなふうに90度旋回する。


天橋立内の名所
<天橋立内の主な名所>
- 与謝野寛・明子夫妻の歌碑
- 磯清水-海に囲まれているのに、塩を含まない水がわき出る。
- 与謝蕪村の歌碑
- 天橋立神社-恋愛成就のパワースポットとして有名

山上から見た通り、遠浅の海は水質もよさそうで、青い松林を背景に、夏には真っ白な砂浜でぜいたくな水遊びが楽しめそうだ。
海開き前のこの日は貸切状態!

最近の海水浴場はペット不可な場合が多いが、「天橋立海水浴場」はHP上でもペット不可との記載はない。
ただし、オンシーズン時には、周りに迷惑をかけないように十分に注意したい。
砂浜からは、さっき登ったばかりの山上の「天橋立ビューランド」が見える。

ペット歓迎のビーチについてはコチラ↓を参考に。
さらに、天橋立では、季節ごとに変わる花々や、可愛い野鳥にも出会えるチャンスが!


観覧船ORモーターボート
若狭湾国定公園に位置する天橋立では、言うまでもなく、舟遊びも欠かせない。
船は天橋立の両岸をつなぐ「海の足」として使うにもとても便利だ。
その場合、「観光船」と「モーターボード」の両方が考えられる。

ペットNGの天橋立観光船
デッキで海風を感じつつ、船に寄ってくるカモメにエサをやるなど、ゆったりと天橋立の長さを実感するなら観覧船。
でも、残念ながらペットは基本的にNG。
ペット連れのお客様の乗船について 天橋立観光船(伊根湾めぐり遊覧船)におきましては、ペットの乗船はご遠慮頂いておりま す。
但し、ペットケース・ペットカート等の中に入っており、ペットの顔等が出ていない場 合は客室ではなく、デッキに限り乗船して頂けます。
ペットOKのモーターボート
一方で、ダイナミックにクルージングを楽しむならモーターボート。
嬉しいことにこちらはペット大歓迎。
「傘松観光モーターボート」では、モーターボート以外にレンタサイクルサービスも行っている(詳しいコース・料金)。
1例:モーターボート1台貸切
外海周遊(15分)
大人1人1500円×2=3000円(ペット無料)


おススメドッグカフェ
天橋立一押しのワンコOKのカフェ、「カフェ・ドゥ・パン」についてはコチラ↓の記事で。
グルメ&お土産
観光のお楽しみに欠かせないのはやっぱりグルメ。
- 宮津まごころ市
農家の人々がとれたての新鮮なお野菜などを届ける直売所。
すべて地元宮津産の地産地消をコンセプトに、宮津の旬がいっぱい。

- おさかなキッチンみやづ
「海の京都の台所」がコンセプト。
「HAMAKAZE Cafe」と「山一水産」の2店舗が入っている。
HAMAKAZE Cafeは、昼はカフェ、夜は洋風居酒屋でメニューもかなり豊富。
まだ真新しく、ウッディを基調としたインテリアが開放的でさわやかだ。

暑さに負けて、わたしたちは真っ先に「由良みかん」のソフトクリームをテイクアウト。
甘酸っぱいミカンの風味がイイね。

山一水産には、宮津で水揚げされた魚がそのまま届けられる。

冷蔵庫内の好きなお刺身を選んで(全品200円)、ご飯(200円)の上にトッピングし、好みの海鮮丼がその場でいただける。
選んだお刺身はその場で食べてもいいけれど、保冷剤を詰めて持ち帰りも可。
家でゆっくりいただきたかったので、大好きなカンパチやウニなど4種類をテイクアウトすることに。

こちらができあがったゴージャスな新鮮海鮮丼。海鮮丼なら毎日でもOKだ。

まとめ
日本人なら死ぬまで見ておきたい「日本三景」の1つ、「天橋立」。
名勝地というだけでなく、海水浴などのアクティブな遊びもできるのが天橋立の魅力。
何千年もかけて生まれた不思議で美しい場所を、ワンコと一緒に一度おとずれていただきたいな。
次は、わたしもまだ回り切れなかった天橋立の名所や、日本で最も美しい村(the most beautiful villages in japan)を提唱する伊根町の舟屋を訪ねてみたい。