奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)ってどんなところ?
星野リゾート-は犬にとっても最高体験ができるホテルだったのか?で「奥入瀬渓流ホテル」をご紹介した。
いや、まずは、「奥入瀬渓流」って何?
恥ずかしながら、実は私は今回の旅をするまで奥入瀬渓流という場所を知らなかった。東北は意外と関西人には馴染みの薄い場所なのだ。
はるばる青森までやってきたのは、「奥入瀬渓流」を見たいという夫の強い希望から。何だかよく分からないけど、そこまで言うなら行くわとついていった私とワンコ。あえて事前の予習は全くしなかった。
奥入瀬渓流とは
奥入瀬渓流は、青森県十和田市十和田湖畔子ノ口(ねのくち)から焼山までの約14kmの奥入瀬川の渓流である。十和田八幡平国立公園に属する。国指定の特別名勝及び天然記念物。
渓流沿いにはいくつもの滝が点在し、この道は「瀑布街道」とも呼ばれている。十和田湖への魚の遡上を阻止してきた魚止めの滝でもある銚子大滝をはじめとして、阿修羅の流れ、雲井の滝等多くの景勝地がある。渓流沿いには車道とともに遊歩道が整備されており、美しいとされる新緑や紅葉の時期は特に観光客が多い。
1928年(昭和3年)には十和田湖とともに名勝及び天然記念物に、さらに1936年(昭和11年)には十和田国立公園(現:十和田八幡平国立公園)に指定された。1952年(昭和27年)には、特別名勝及び天然記念物に格上げされている。
このように、奥入瀬渓流は国の天然記念物なのである。
ちなみに「渓流」とは、広辞苑では「谷川、谷川の流れ」とある。一般に言う渓流は特に、流れの速い河川の上流域を指すようだ。
ホテルからの風景
10月の奥入瀬は、場所によっては紅葉が始まりかける。10月初旬、ホテルの廊下から見える庭もわずかに色づいている。
名前の通り、このホテルは渓流際にたたずんでいる。
渓流に面する「渓流和室」を予約すれば、部屋の中から自然の妙を最大限に堪能することができる。何もしない贅沢ってきっとこのこと。残念ながら、私たちの滞在した「ペットルーム」は渓流には面してないものの、広さは同じ。
お部屋を出て、ほんの少し歩けば、
あ、これが渓流じゃない!?
「渓流」のすごさは、言葉の定義を読んだだけではきっと分からない。
急な傾斜で、川がしぶきを上げて波立つ。その美しさと迫力を間近で見て、感じて、初めて渓流の意味がストンと心に落ちる。
もちろん、川の上流を見たことは今までにもあるけれど、ここ奥入瀬の渓流の素晴らしさは格別だ。
ワンコと贅沢な散歩
ホテルの裏庭は自由にワンコも散歩できる。
日頃は近場の公園までのコンクリートの舗道が、わが家のお散歩コース。都会派ワンコだって本当は自然の中が一番いきいきとできるはずだ。
われわれのように小型犬を室内で飼っている飼い主さんも多いと思うが、草の香り、他の生き物たちの臭い、風の感覚、せせらぎの音--そんなものたちは、人間だけでなく犬の本能や感性を高める気がする。
こんなふうにフィトンチッドを身体中に浴びて、毎日お散歩したいよね。
フィトンチッド (phytoncide) とは、 微生物の活動を抑制する作用をもつ、樹木などが発散する化学物質。
植物が傷つけられた際に放出し、殺菌力を持つ揮発性物質のことを指す。 森林浴はこれに接して健康を維持する方法だが、健康だけでなく癒しや安らぎを与える効果もある。
大阪を出るときに、風邪気味で痛かった喉もすっかり治っている。木々のおかげだろうか。
色づき始めた葉っぱの小さなプレゼント。こんなロマンチックもたまにはいいね。
東北や関東の人々はもとより、関西以西の人たちにも是非訪れてみて欲しい場所だ。