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ハンドシグナル(ハンドサイン)って何?
「ハンドシグナル」とは、「待て」、「お座り」、「お手」などの命令を、視覚的に手を使って伝えること。
言葉と一緒に、このハンドシグナルも教えておくと、いろんな時に役に立つ。
犬の視覚
ちなみに、犬の視力は0.2~0.3。識別できる色は「黄色」と「青色」とその中間色。
もともと狩りをする動物だから、動体視力は優れているものの、そんなに遠くまで見えるわけじゃない。動物だから、獲物をしっかりととらえるために、われわれ人間よりもずっと目がイイと思っていたけど、そうでもないんだね。わたしたちとワンコとが見ている世界はずいぶん違うのだ。
ハンドシグナルがおススメのわけ
1.遠くからでもコミュニケーションが取れる
ドッグランなどの離れた場所にいるときも、このハンドサインを使えば、言いたいことを伝えることができる。大声を張りあげなくてもいいので、わたしたち飼い主にとっても都合がいい。
2.老犬にも命令が伝えられる
病気でなくても「老犬性難聴」で、老化のために聴力が衰えていくのは自然な流れ。でも、一度覚えたコマンドは、老犬になってもちゃんと体に染みついているから、耳の老化にも対処できる。
まわりのワンコたちも、
「元気だけど耳が聞こえなくなってきたみたい・・・。呼ぶときにいちいち触らなくちゃいけないんだ」
ということを聞く。
ハンドシグナルの教え方
上で書いたように、視力はあまり良くないから、それを考慮に入れて、指を使った細かな動作ではなく、腕全体を使うような大きな動作を選ぶといい。
ハンドシグナルは、三項随伴性(さんこうずいはんせい)というコンセプトを元にしている(三項随伴性は、ワンコだけでなく、成人や子供の問題行動や教育にも利用されていて、「ABC分析」とも言われる)。
A(antecedents:先行条件)、B(behavior:行動)、C(consequences:結果)
- A-どんな状況(刺激やきっかけ)で
- B-どんな行動がおこり
- C-どんな結果がおこったか
という3つのステップを通じて、ワンコはハンドシグナルを覚える。
たとえば、「お座り」を教えるとき、
- A-下から上へ手を動かす
- B-座る
- C-おやつがもらえる
こんなふうに、おやつを手にもって、「お座り」を教える。
もうお座りができるワンコなら、今度からはハンドサインも一緒に付け加えると、だんだんと手の動きだけでお座りができるようになるはず。
のんは「お座り」はできているから、ハンドサインもすぐに覚えてくれるかな。「臥せ」のハンドシグナルは覚えてくれたみたい。
犬って本当に賢い。イヌと役立つコミュニケーションがとりたいワン。